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2013.10.04
ヒッチハイカーを乗せる。そして泊めるその④
ヒッチハイカーを乗せる。そして泊める。その①
ヒッチハイカーを乗せる。そして泊める。その②
ヒッチハイカーを乗せる。そして泊める。その③
の続き。
夕飯後、うちのノートパソコンで、旅の写真のスライドショーを観る事になった。
明日で旅を終え、山梨の自宅に帰る山本君。
その記録は全国の旅、ほぼ全工程を振り返るものだった。
ヒッチハイカーを乗せる。そして泊める。その②
ヒッチハイカーを乗せる。そして泊める。その③
の続き。
夕飯後、うちのノートパソコンで、旅の写真のスライドショーを観る事になった。
明日で旅を終え、山梨の自宅に帰る山本君。
その記録は全国の旅、ほぼ全工程を振り返るものだった。
山本君「予算は10万円。それほどお金は無かったんですけど、各地の名物やB級グルメはなるべく食べました」
そういえば、食べ物を食べてる写真が多い。
北海道でご当地バーガー、秋田でわんこそば。
なんだ、どこだ?ソースカツ丼、そば、芋焼酎、海鮮丼。
見たことないメーカーのジュースばっかりの自販機に、珍しいコンビニ弁当まで。
沖縄のタコライスに…
次から次に出てくる写真を、ひとつひとつ解説してくれる。
「これはですね、香川で超おいしいうどん屋さんです」
うどん屋さん何軒もまわったけど、ここが一番!と、興奮気味に語る山本君。
「超おいしいんですよ!超!超!!ですよ」
わかった、落ち着け山本。
食べ物と観光地以外にも人と一緒に写っている写真が多い。ヒッチハイクで会った人みんなと記念撮影しているらしい。ところで、思うんだけど…
私「なんか、かわいい女の子多いね」
中には女子一人(と山本君)で写っている写真も多い。
女の子が一人でヒッチハイクなんて乗せてくれるの?
山本君「日本一周やってます…って、SNSを書いていると、
近くに寄った時話を聞かせて、ってコメント頂く事多いんですよ。そういう人と会います」
てか、この女の子なんて、日をあけて2回写ってるけど…。
山本君「あ~、そいつがまた面白い子で…東北であったんですけど、北海道で折り返した後、もう一度会いにきてくれました」
山本…モテモテじゃないか。
山本君「同じく日本一周している旅人にも、全国で再会しました。こいつなんてスケボーで日本一周してるんですよ。で、こいつが所持金0円の旅で…」
本当に楽しそうに旅を語る山本君。
美味しい物を食べて、ガールフレンドに友達もできて…。
思い通りの旅だったのかな?
おばさんから言わせてもらうと、もっと苦労して欲しかったぞ(笑)
山本君「ここはですね…震災の被害に遭った地域です」
急に声が低くなる。
山本君「復興なんてまだまだです」
むき出しの鉄骨。残された基礎。
雑草しかない海岸線。
山本君「本当に…実際見ると、考え方がかわります」
…お気楽なだけの旅じゃなかったんだね。
おばさんが想像するより、この若者はもっともっと色んな事を学んできたのかもしれない。
私「…なんか、有りがたいな」
山本君「え?」
私「被災地にさ、私も行きたかったんだけど、実際行けてない。
行けてないけど、被災地の今をこうして知ることができたよ。
私の代わりに、若者が被災地に行ってくれた気がして有りがたいよ。」
山本君はえへ、と小さく笑った。
山本君「あ…これは原爆ドームの写真で…」
その後も日本全国を見て回るスライドショーの旅は深夜まで及び、
終わった頃にはすっかり眠くなってしまった。
山本君はそれでも後片付けを手伝ってくれ、
「これ、良かったら飲んで下さい」
と、焼酎の残りをくれた。
私「おー、ありがと。いいの?また、山本君を思い出しながら頂くわ~」
と、もらった瓶をキッチンのオープン棚に置いた。
片付けが終わると、山本君は疲れているらしく、速攻眠ってしまった。
私も寝なきゃ…と、思うけれど、いつもより寝付きが悪い。
そういえば私、お風呂にも入ってない。
あー、でも、みんな寝てるしなー。いいか、一日くらい。また明日…。

(つづく)
そういえば、食べ物を食べてる写真が多い。
北海道でご当地バーガー、秋田でわんこそば。
なんだ、どこだ?ソースカツ丼、そば、芋焼酎、海鮮丼。
見たことないメーカーのジュースばっかりの自販機に、珍しいコンビニ弁当まで。
沖縄のタコライスに…
次から次に出てくる写真を、ひとつひとつ解説してくれる。
「これはですね、香川で超おいしいうどん屋さんです」
うどん屋さん何軒もまわったけど、ここが一番!と、興奮気味に語る山本君。
「超おいしいんですよ!超!超!!ですよ」
わかった、落ち着け山本。
食べ物と観光地以外にも人と一緒に写っている写真が多い。ヒッチハイクで会った人みんなと記念撮影しているらしい。ところで、思うんだけど…
私「なんか、かわいい女の子多いね」
中には女子一人(と山本君)で写っている写真も多い。
女の子が一人でヒッチハイクなんて乗せてくれるの?
山本君「日本一周やってます…って、SNSを書いていると、
近くに寄った時話を聞かせて、ってコメント頂く事多いんですよ。そういう人と会います」
てか、この女の子なんて、日をあけて2回写ってるけど…。
山本君「あ~、そいつがまた面白い子で…東北であったんですけど、北海道で折り返した後、もう一度会いにきてくれました」
山本…モテモテじゃないか。
山本君「同じく日本一周している旅人にも、全国で再会しました。こいつなんてスケボーで日本一周してるんですよ。で、こいつが所持金0円の旅で…」
本当に楽しそうに旅を語る山本君。
美味しい物を食べて、ガールフレンドに友達もできて…。
思い通りの旅だったのかな?
おばさんから言わせてもらうと、もっと苦労して欲しかったぞ(笑)
山本君「ここはですね…震災の被害に遭った地域です」
急に声が低くなる。
山本君「復興なんてまだまだです」
むき出しの鉄骨。残された基礎。
雑草しかない海岸線。
山本君「本当に…実際見ると、考え方がかわります」
…お気楽なだけの旅じゃなかったんだね。
おばさんが想像するより、この若者はもっともっと色んな事を学んできたのかもしれない。
私「…なんか、有りがたいな」
山本君「え?」
私「被災地にさ、私も行きたかったんだけど、実際行けてない。
行けてないけど、被災地の今をこうして知ることができたよ。
私の代わりに、若者が被災地に行ってくれた気がして有りがたいよ。」
山本君はえへ、と小さく笑った。
山本君「あ…これは原爆ドームの写真で…」
その後も日本全国を見て回るスライドショーの旅は深夜まで及び、
終わった頃にはすっかり眠くなってしまった。
山本君はそれでも後片付けを手伝ってくれ、
「これ、良かったら飲んで下さい」
と、焼酎の残りをくれた。
私「おー、ありがと。いいの?また、山本君を思い出しながら頂くわ~」
と、もらった瓶をキッチンのオープン棚に置いた。
片付けが終わると、山本君は疲れているらしく、速攻眠ってしまった。
私も寝なきゃ…と、思うけれど、いつもより寝付きが悪い。
そういえば私、お風呂にも入ってない。
あー、でも、みんな寝てるしなー。いいか、一日くらい。また明日…。

(つづく)
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